政治・経済・社会

平和条約交渉、北方領土2島先行返還へ？

11月14日、シンガポールでロシアのプーチン大統領と会談した安倍晋三首相。首脳会談では1956年の「日ソ共同宣言」をベースに平和条約交渉を加速するということで合意しました。「日ソ共同宣言」では、「歯舞群島」と「色丹島」の2島について、平和条約の締結後に日本に引き渡すと規定しています。安倍首相は残りの「国後島」「択捉島」を合わせた4島一括変換ではなく、まずは2島の変換を目指す狙いがあるとみられています。
世論の中には4島一括変換の前に平和条約を結ぶことに懸念を示すものもあり、停滞していた状態からの大きな一歩はいずれにしても反感を買うことは避けられないでしょう。

国際問題に発展？日産ゴーン会長を逮捕

日産自動車前会長で仏自動車大手ルノーの最高経営責任者（CEO）を務めるカルロス・ゴーン会長が金融商品取締法違反の容疑者として逮捕されました。日産の経営陣による「クーデター」や「陰謀」と指摘する報道が目立ち、フランスで日産や日本の捜査への不信感が広がっています。世論の動向次第では外交問題に発展する懸念もあり、11月30日にブエノスアイレスで行われたG20サミットでは、フランスのマクロン大統領が安倍首相を引き止め15分ほど日産自動車、仏ルノー、三菱自動車の3社連合について会談する場面もありました。3社の安定的な関係の維持が重要との認識で一致したものの、日本政府は「民間のことは当事者ですすめていくもの」という見解です。

スポーツニュース

ソフトバンク、2年連続日本一

平成最後の日本シリーズで日本一を掴み取った福岡ソフトバンクホークス。リーグ2位からのクライマックスシリーズを勝ち上がり、接戦に注ぐ接戦で最後までファンを惹きつける采配や大技小技で広島カープに4連勝し、通算成績４勝１敗１分けで南海、ダイエー時代を含む2年連続9度目の日本一となりました。実はソフトバンクがリーグ優勝以外でCS突破して日本シリーズに進出したのは今回が初めて。シーズン勝率1位ながらプレーオフで敗退したり、リーグ優勝してもCSで敗退したりと「下克上」を許す悲運のイメージがつき、ファンをヤキモキさせていたのですが、平成最後の日本シリーズという場面で下克上の日本一でした。

羽生結弦選手、世界初の4回転+3回転半を成功

フィギュアスケート・グランプリシリーズ第3戦フィンランド大会最終日。ショートプログラムで首位に立った羽生結弦選手は、190.43点という今季世界最高得点を叩き出し、フリーとの合計297.12点で優勝しました。羽生選手は世界初の4回転トーループ－トリプルアクセル（3回転半）を成功させ、フリップ－トーループの2連続3回転、3回転半からの3連続というミスをするとリカバリーができない基礎点が10点を超える大技を組み込む攻撃的なプログラムをこなし、ハイリスクハイリターンの内容を恐れないというさらなる進化を見せつけました。30日に右足の怪我により、グランプリファイナルを欠場することが発表されました。安静とリハビリが必要になりますが、そのたゆまぬ努力と精神力ですぐにファンの前に姿を表してくれることでしょう。

エンタメニュース

今年の新語・流行語ノミネート

毎年恒例の「『現代用語の基礎知識』選 ユーキャン新語・流行語大賞」。そのトップ10と年間単勝は12月3日に発表されますが、その前に「平成最後」の今年の新語・流行語ノミネート30語が発表されました。毎年エンタメやスポーツ、社会問題などさまざまな分野からうまれた言葉が並びますが、今年は冬季オリンピックを始め国際舞台で日本人選手が活躍する一方でアマチュアスポーツからパワハラや不正疑惑などの問題が噴出したため、スポーツ界からの流行語が多くなりました。「あおり運転」や「奈良判定」などマイナスな言葉も挙がっていますが、流行語とするのであれば、ポジティブな言葉が列挙されるべきではという意見も散見されます。

55年ぶり2025年万博は大阪へ

2025年国際博覧会（万博）の開催国を決める博覧会国渣事務局総会が23日にパリで行われ、加盟各国の投票で日本（大阪）が選ばれました。立候補したのは日本の他はロシアのエカテリンブルク、アゼルバイジャンのバクー。大規模な万博としては2005年の愛知万博以来で、大阪で開催されるのは1970年以来、55年ぶりとなります。この、1970年の大阪万博での開催実績や運営能力の高さなどが評価されての結果となりました。2025年万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。「最先端技術の実験場」にするコンセプトを掲げており、人工知能（AI)や仮想現実（VR)の進化した姿を体験できるとのこと。今から楽しみですね。